愛する存在が表れたとき、「男性性」が目覚めます。

かつて、僕はいまで言う “草食男子” でした。


草食男子は、団塊世代やバブル世代の男性とはまったく性質が違います。


真面目で表面的には優しく、奥手で、恋愛に積極的ではない。
女性に気を使って、ぐいぐい迫るなんてもっての他。
むしろ、疲れてしまうからひとりの方がまし。


恋愛で傷つきたくないから、なかなか自分からは踏み込むことはありません。


僕の場合にはまだ社会に出た頃、会社のお姉さまがたから

『 酒もタバコも遊びもしない。それって楽しいの?? 』

と、真顔で聞かれたことがあります。

” 草食男子 ” とは、『 男性の、男性性の抑圧 』によっておきます。


その結果、男性としての本能が未成熟なまま大人になります。

僕の母は、セクシャルなことについては敏感なほど敏感ひとで、嫌悪していました。

その結果、思春期の性の目覚めの時期に僕は本能を抑圧していくことになります。

そんな “男の子” が、成熟した男性に生まれ変わるきっかけがります。


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それは、自分以外の ” 愛する誰か ” のために
生きることをスタートしたときです。


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通常、男性性は『 自分のために生きる 』という性質があります。


・”自分の” 夢
・”自分の” ビジョン


を追うことにエネルギーを注ぎます。

そこに、『 自分以外の誰か 』が入ってきたときに、男性は生まれ変わります。


僕が、妻の瑠美さんと出会った頃には、かなり男性性そのものは出始めてはいました。


仕事はノリにノッて、自分の能力や将来には自信がある。


そして、ある、”叶えたいビジョン” のために何年も努力を積み重ねていました。

『 恋人なんていらない 』と公言していましたし、そう思ってました。


・・・ただ、実のところは、それは言い訳でした。


たったひとりの女性を前にするとまったく自信のない無力な自分が表れる。


恋愛に関しては、” 草食男子 ” になってしまう自分がいるというだけだったのです。


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『 夢を追っている 』は言い訳で、その実
女性と深い関係に踏み込むことが怖かったのです。


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それが、彼女と出会ったときに根本から変わってしまいました。


彼女を幸せにしたいと、強烈に感じました。
いまのままの情けない自分じゃ駄目だ!彼女にふさわしい男になる!

そう強く感じました。


そして、それまでにない想いが芽生えました。


『 彼女の幸せのために生きる!それが僕のなかでの最優先だ! 』


人生で、はじめて『 自分以外の存在 』が優先順位に上がったのです。

その瞬間、いままでにないパワーとエネルギーが僕のなかにもたらされました。


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自分のためだけに生きる
というエネルギーとは何倍も違うエネルギーです。


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そうなると、男性は、自分のなかに揺るぎない軸がもたらされます。

愛する存在のために、しっかりとした自己を確立し、
その人の幸せに生涯を捧げるということが軸になります。


実際に、その軸によってそれからの僕の人生には安定感がもたらされました。


ビジネスやお金の面も含めて、あらゆる流れが変わりました。


男性は、愛する存在を通して、自分の存在の意味を知るのです。

それは、『 子供 』であっても、『 守るべき部下 』『 守るべき会社 』であってもいい。


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自分以外の、それ以上に
自分を捧げたい存在との出会い。
それこそが、男性性の真の目覚めです。


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そこからはじめて、男性は利己的な自分から開放され、自らの存在意義に目覚めます。


自分ひとりのために生きている間、男性は心の奥で虚しさを感じています。


直接生命と繋がっている女性と違って、なにも目的がないと『 世界にいる意味 』が見えないのです。


つまり、それまでの間、深い部分で『 世界に居場所がない 』と男性は感じているのです。  


だから、愛するものが表れたときはじめて、男性は世界に居場所を見つけます。


そして、自分という器を使って役立つ存在として目覚め、『 本当のオトコ 』になっていくのです。

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